幸せであるという事

こんばんわ。オーナーの宮本です。

 きょうは、あまりにも込み上げてくる気持ちを抑え切れないので、昨日に引き続きOさんの話をさせてもらいたい。

 本日が通夜の日だったので、私は喪服に着替え、壱萬円の香典を握りしめてセレモニーホールに向かった。

 何があろうと、絶対に泣かないと決めていた私。いつも笑顔の絶えない男だったから、最後は笑ってサヨナラを言おうと思っていたんだ。

 だから、社長であるO様のお父様の話にも、喪主である奥様の話にも、私は懸命に泣くのをこらえた。

 そして、ご家族の皆様に見送られる帰り際。

 O様の奥様にしがみ付き、泣きじゃくる幼いお子さんの姿を見た時、あまりにも胸が痛くなり、会場を出てから涙が止まらなかった。



 ご存じの通り、私にも小さな息子がいる。

 普段は仕事で、あまりかまってやれない私に、休みの日になると息子は私から離れようとしない。

 「父さん、少しだけ用事を済ませてくるから、いい子にして、ちょっとだけ待っているんだよ」

 と息子に話すと、いつもとても悲しそうな顔をして、ソファーでダンマリ座り込んでしまう。

 そんな様子を、うちの妻が写真を撮っていた。




            




 無気力な息子は、私が戻ると一転し、とびっきりの笑顔で玄関まで迎えに来てくれるのだ。



 きっと、Oさんの息子さんは、きょう、二度と父親が戻って来ない事を知ったはずだ。

 子供にはあまりにも辛すぎる現実。

 私達は、当たり前の様に家族がいるという事、どんなに辛いことがあろうと仕事が出来る事、職場の同僚や友人がいる事、贅沢ではないが御飯が食べられるという事。

 そんな何気ない生活に感謝しなければならないと、きょう、改めて心から思ったんだ。

 もの心がついた子供が、父親を亡くす程、ツラい事は無い。


 人は誰でも、本当は幸せであることに気付かない人が多いと思う。


 今度の休みの計画が出来た。

 息子を連れて、Oさんが築き上げたマンテンホテルを満喫しよう!昼はホテルでランチを食べて、夜は「万さく」で夜ご飯。息子を連れて、「満天の湯」で、風呂にも入りに行こう!

 それから、行く先々で、Oさんに聞こえるくらい大きな声で「ありがとう!」って言ってやる!

 Oさんが、社長になる姿を見たかったし、孫の顔も見ずに、父親より先に死ぬなんて、Oさん、アンタどんだけ親不孝者だコノヤロー(T_T)

 うちのオヤジと一緒やないか!


 …文句ばっかり言ってしもうた。本当は、Oさんと出逢えたことに、心から感謝しています。自分は幸せ者である。いろんな事を気づかせてくれて、Oさん。本当に…ありがとう。

                                                                                                         宮本 豊彰



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 マンテンホテル株式会社

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