忘れられない日(そば割烹 風庵 編)
人にはそれぞれ、どれだけ歳を重ねようと、生涯「忘れられない日」がある。
それを「青春」と言うのか分からないが、今から12年前、私が今の涼君やチイちゃんの年齢の時だ。
ひとつ年上の先輩で、キヨシさんとサトシさんという男とよく飲みに行ったのだが、当時、私は二人の話を聞くのが、本当に楽しかった。
とある有名ホテルの料理人だった二人はある日、とある居酒屋で、隣りに私がいるのを忘れた(笑)訳ではないと思うのだが、お互いの仕事の思いをぶつけあい、しばらくの間、討論になった。すごいな〜と思ったのは、ふたりの口から出る言葉は、過酷な仕事の中にもいつも前向きで、「こうすればもっと旨い味がだせるのでは」とか、「こうすればお客様にもっと喜んでいただける!」など、私は聞いていてとても気持ちがよかった。
「おれは、魚を使わせたら、お前には到底かなわない」
とサトシさんが言うと、
「お前は馬鹿だ!味付けひとつ、他になにをさせても俺には無いモノをお前は沢山持っているだろっ」
と言うキヨシさん。深くお付き合いした数年間で、ついに私は彼らの口から愚痴ひとつ聞くことがなかった。
そんなお互いに認め合う、ふたりの間柄がとても羨ましくて、こんな仲間が欲しいなぁ〜っていつも思っていた。
あの日以来、私はいつも仕事で嫌なことがある度に、ふたりの話を今でも思い出しては勇気づけられるのだ。
2年前、その内のひとりであるキヨシさんが、自分のお店を立ち上げた。
しばらくご無沙汰だったものの、真っ先に私に声を掛けてきてくれたキヨシさん。
「トヨアキ!店をすることになったんだ!力になってくれるか?」
と話すキヨシさんに、
「当然です!キヨシさんにもらった恩を、僕は何一つ返していませんから」
そう答えた。
先日、ミヤモト家具のニュースペーパーで、キヨシさんの経営する「そば割烹 風庵」を取材しようという案がでたので、担当のヤスを連れて行ってきた。
左がキヨシさん。右が実は私の古い友人のエリカ(奥様)である。
ミヤモト家具でプロデュースされた店内で、仲良くツーショット写真を撮ってやりました(^^)v
ちなみに外観はこんな感じです。
荒町の交差点すぐそばです。
本格日本料理を楽しみながら、最後は「締めそば!」というお店です。
是非是非、皆様もお気軽にお立ち寄りください!
「マジで旨いよ!風庵!」
さて、そろそろワタクシ、息子のてっちゃんを迎えに行くので帰ります。
「キヨシさん、いつも応援してくれてありがとう。若きし頃の教えは、今でも心に刻まれています。あの日、キヨシさんにとっては飲みに出掛けた普通の日。でも、僕にとっては、何にも代えがたい、忘れられない一日でした(*^_^*)」
宮本 豊彰
ミヤモト家具
INTERIOR SHOP MIYAMOTO