道標

 こんばんわ。オーナーの宮本です。

およそ10年前の4月1日。社員が誰一人おらず、試行錯誤を繰り返していたミヤモト家具に、当時一人の学生がアルバイトとして入ってきました。彼の名はI君。

 お金も仕事もなかった当時、彼は私と共に、朝から夜中の3時まで、仕事に付き合ってくれました。何か「気づき」がある度に、それをノートに記載し、分析を重ねる。当時のミヤモト家具の最初のホームページを制作したのも彼。プランニングを研究し、最初のプランボードを制作したのも彼でした。

 当時、パソコンを買うお金が無かった私に、「社長にプレゼントです」と言い、組み立て式のパソコンを自腹で購入し、彼が会社で組み立てていた姿を、私は今も忘れる事ができません。「こんな会社で楽しいか?」と聞くと、「はい!もちろん!」と、私を気遣い、いつもそう答えてくれました。彼の口からは、最後まで愚痴ひとつ聞くことも無く、「会社や社長に何か言えるほど、僕は努力してませんから」と話すI君に、自分が情けなくて、何も言えなかった事を思い出します。

I君。パソコンが、いつの間にか沢山増えました。自分を支えてくれるスタッフも、今は沢山いるんだよ。

君が作ってくれた道しるべ。みんなしっかり歩んでくれています。

「I君、会社は楽しいかい?」今も君の成功を祈っています。

宮本 豊彰